オートバイ

バイク(クルマ)の最高速度の求め方(計算式を利用する)

突然ですが、みなさんの愛車の最高速度ってご存知ですか? 既にサーキットなどで確認済みの勇者もいらっしゃると思いますが、多くの方は、愛車の最高速度を知る機会はないと思います。私もその一人です。

そこで、簡易的に車、バイクの最高速度を求める方法を考えてみました。

ここでは主に最高速を求める考え方を説明しています。手っ取り早く最高速を知りたい方は、簡易計算ツールをご利用ください。⇨⇨http://megro-aquarius29.com/?p=501

早速ですが、愛車の簡易的な最高速は下記の計算式を利用して求めることができます。

$$\begin{matrix}v_m=\frac{πr}{gd}(1524x+1.2ωa)\times10^{-6}\quad\\(d=d_1\times d_2\times\cdot\cdot\cdot\times d_n)\end{matrix}\hspace{30pt}(1)$$

ここで

$$\begin{array}{left}v_m:最高速度\quad\rm{[km/h]}\\\pi:円周率≒3.141592\cdot\cdot\\r:最高出力を発生するエンジン回転数\quad\rm{[rpm]}\\g:トランスミッションのギヤ比\\d:減速比\\(減速比は通常1次のみですが、\\2次以降が存在する場合があります。\\その場合は1次(d_1)・・n次(d_n)までの全ての\\減速比を掛け合わせた値をdとしてください)\\x:ホイール直径\quad\rm{[inch]}\\\omega:タイヤ幅\quad\rm{[mm]}\\a:タイヤの偏平率\quad[%]\end{array}$$

早速使ってみよう!

ここでは、かつて私の愛車であったSUZUKI GSR400を例に最高速を求めてみましょう。

まずはスズキのHPからGSR400の性能諸元表のページを開きます。http://www1.suzuki.co.jp/motor/product/gsr400/spec



諸元表には様々な数値が載っていますが、最高速を求める際に使用するのは、上の画像で赤く囲った部分の数値です。

最高出力の欄に、45kW(61PS)/12000rpmと記載がありますが、これは12000rpmで最高出力を発生するという意味ですから、(1)式において$$r=12000$$です。

次に、最高速が出るのは1速〜n速ギヤの中で変速比が最も小さい値をとる時ですから、ここでは6速の値を使用します。つまり$$g=1.086$$です。

GSR400の減速比は1次、2次が存在するので、全ての減速比を掛け合わせた値をdとします。つまり$$d=d_1\times d_2=1.926\times 3.357$$

最後にタイヤサイズ(前/後)の欄を見ます。四輪車では前後輪のタイヤサイズは同じですが、オートバイでは前後輪のタイヤサイズが異なります。

オートバイのエンジンの駆動力が伝達されるのは後輪なので、ここでは後輪のタイヤサイズのみを使います(前輪のタイヤサイズが何であっても、前輪は後輪に付随して回転するだけなので関係ない)。

後輪のタイヤサイズを見ると、180/55ZR17M/C(73W)と記載されていますね。これはタイヤサイズが180mm、偏平率が55%、ホイール直径が17inchであることを示しています。つまり

$$\begin{array}{left}x=17\\\omega=180\\a=55\end{array}$$です。

以上の値を(1)式に代入すると

$$\begin{array}{left}v_m=\frac{πr}{gd}(1524x+1.2ωa)\times10^{-6}\\\\\hspace{15pt}=\frac{\pi\times12000}{1.086\times1.926\times3.357}\times(1524\times17+1.2\times180\times55)\times10^{-6}\\\\\hspace{15pt}=202.883896≒203\quad\rm{[km/h]}\end{array}$$

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